だるまちゃんとてんぐちゃん

オタと非オタの間

プリティーリズムオーロラドリームを見終えて

プリティーリズム・オーロラドリーム」を完走しました。とても面白かった! あいらもりずむもみおんも愛すべきキャラクターで、近所の子どもを応援するような気持ちでもあり、自分が過ごした中学生時代を思い出すようでもありました。基本的には「ふむふむ面白いな~」という感じで見ていたのですが、41話で阿世知社長が「私のためにオーロラライジングを跳んでほしいの」と泣きながらあいらに懇願するところで涙腺が崩壊。そこからクライマックスまでは涙なしでは見られませんでした。

アイドルを目指す女の子の物語、と一般的には説明されているっぽいですが、どちらかというとアスリートものに近い作りになっていると思います。月影先生そっくりなKコーチの存在も納得で、ガラスの仮面的な、トップを目指す少女たちの才能と努力の話でもあったり。「オーロラライジング」という最強の技の存在、その呪いにかけられた歴代のアスリートたちの思いを、あいらが引き受け、解放する。りずむの方がよほど主人公らしいドラマを背負っていますが、あくまで主人公はあいらで最後には聖母として君臨するのはどこか鹿目まどかっぽく、これが今っぽい主人公の形なのかなと思いました。

家庭の機能不全や母娘の確執なども扱った内容に、これは本当に子供向けなのか?という声も聞かれますが、私は自分が小学生の頃に読んでいた「りぼん」の漫画に近いものを感じました。たとえば人気子役だった小花美穂こどものおもちゃ」の主人公サナちゃんも、変身ヒロインである種村有菜神風怪盗ジャンヌ」の日下部まろんも、実の親に愛されなかった子どもであったし、渋谷を舞台にオシャレな高校生がハチャメチャなコメディを繰り広げる「GALS!」だって、リストカットやネグレクトといった題材が含まれていました。(ちなみにこの3作はすべてアニメ化もされていますね。)
小学生女子をメインターゲットにした作品において、変身願望やオシャレやイケメンとの恋愛といったキラキラした憧れの姿と、その裏にある孤独感や嫉妬心、後悔といったドラマを両方描くというのは、別に珍しいことではなかったはずなのです。あらゆる物語作品に言えることですが、最近は「楽しさ」「かわいさ」だけを全面に出したものが支持されるのも確かである中、光が当たれば影ができるということをきちんと描いた今作は、非常にまっとうな少女向け作品だと思いました。

ジェンダー教育的な視点で見ると、ミニスカートやヘソ出しなどのセクシーな衣装やダンスであったり、女の子たちを導く存在としてイケメンの男性アイドルグループがいて、彼らとグループ交際的に付き合いながら恋に発展していく、というところはちょっと難しいラインではあるんですが、非常にリアルな女子の「憧れ」を反映していることは、自分の小中学生時代を思い出してみても理解できるので、文句つけるのも野暮かなあと思いました。幼児向けではないんだし、自分で選択して見るのであればいいでしょう。りずむやあいらがヒビキやショウにドキドキするあの感じは見てて照れるほどリアルなんだよなあ…笑。あと洋服も、いかにもオシャレ好きな子どもが好きなデザイン~!という感じで、あれはリアルでブランド展開しているならではの強みだなと思いました。

いきなりオーロラドリームの感想から書きましたが、そもそものきっかけは去年キンプリ応援上映を見たことで、それからプリパラ全シーズン→キンプラ→レインボーライブ→オーロラドリーム←イマココです。キンプリもレインボーライブもおもしろかったし(主人公もヒーローもヒロインも速水ヒロだと思ってる)、プリティーリズムファンにはプリパラを見ていない層もいるようですが、私はプリパラもすごく好きな作品なので、次はそちらについて書ければなと思います。